知的財産権2026-05-25

外国法人の商標権出願手続と費用の実務ガイド

🌐 日本語での円滑なコミュニケーションと業務処理が可能な行政書士事務所 — A-One行政書士事務所。

ブログ一覧へ

外国法人の商標権出願手続きと費用 実務ガイド

外国法人による韓国での商標権出願は、韓国内での営業の有無に関わらず誰でも可能ですが、実務では代理人選任義務と指定商品の分類で最もつまずきやすいポイントです。

対象は、韓国に法人を設立した外資系企業、韓国進出を予定している海外本社、韓国でOEM・流通・オンライン販売を準備中の外国事業者です。

本記事では、出願資格、書類、審査段階、費用構造、マドリッド国際出願との比較、拒絶理由通知への対応まで一度に解説します。

外国法人が韓国の商標権を出願できる条件

出願人資格 — 法人形態と国籍

外国法人は韓国の特許庁に直接商標を出願できます。

韓国に事業所がなくても出願が可能であるという点が重要です。

ただし、韓国内に住所や営業所を持たない外国人は、商標法第6条および同法施行令に基づき、韓国内に住所を置く代理人(弁理士または行政書士と提携する弁理士) を必ず選任しなければなりません。

実務では、韓国法人をすでに設立している場合、その法人名義で出願するか、海外本社名義で出願するかを最初に決める必要があります。

この選択は、今後のライセンス契約、権利移転、税務処理に直接影響します。

韓国法人名義 vs 海外本社名義 — どのような違いがあるか

一見すると単純な名義の選択に見えますが、実務では結果が大きく分かれます。

区分 韓国法人名義 海外本社名義
代理人義務 義務なし 韓国代理人必須
ライセンス処理 国内契約で簡潔 国際ライセンス契約が必要
権利移転時の税務 国内譲渡として処理 国境を越える移転、源泉徴収検討
紛争対応 韓国の裁判所・特許審判院で直接対応 本社決裁・翻訳手続きが加わる

実務のコツ: 韓国でのみ使用するブランドなら韓国法人名義がシンプルです。グローバルな統合管理が目的なら、本社名義 + 韓国法人への使用権付与という構造が一般的です。

自社の体制に合った出願名義は、単純比較だけでは判断が難しいものです。

最近も、名義選択を誤ったためにライセンス段階で改めて出願し直すケースがありました。

正確な名義の判断は、ご相談の上で確認いただくことをおすすめします。

出願前に必ず確認すべき事項

先行商標調査 — 最も見落としやすい段階

まず確認すべきは、同一・類似の商標がすでに登録されているかどうかです。

キプリス(KIPRIS)での検索だけでは限界があります。

発音の類似、外観の類似、観念の類似まで併せて確認する必要があるためです。

この段階が甘いと、出願後に拒絶理由通知がそのまま届くことになります。

指定商品・役務分類 (ニース分類)

商標は1類から45類までのニース分類のうち、どの類に属する商品・役務を保護するかを明示する必要があります。

実務では、類を狭く設定しすぎると保護範囲が不十分になり、広く設定しすぎると費用が増え拒絶の可能性も高まります。

特に化粧品、食品、医療機器、ソフトウェア分野は類の境界が曖昧で、頻繁に混乱が生じます。

分類例 代表商品 よく関連する類
3類 化粧品、石けん 5類(薬品)、21類(容器)
25類 衣類、靴 18類(かばん)、35類(小売業)
9類 ソフトウェア、アプリ 42類(SaaS)、38類(通信)
30類 加工食品、コーヒー 29類(加工肉)、43類(飲食業)

絶対的拒絶理由のセルフチェック

識別力のない標章(普通名称、慣用標章、単なる記述的表示)は登録されません。

地名のみで構成された商標、ありふれた氏、単純な数字・文字の組み合わせも通常は登録が認められません。

この部分が弱いと、補正によっても挽回が難しくなります。

出願手続きを一目で確認

全体の流れ

  1. 先行商標調査
  2. 出願人情報・代理人委任状の準備
  3. 出願書類作成および特許庁特許路からの電子出願
  4. 方式審査
  5. 実体審査
  6. 拒絶理由通知時の意見書・補正書の提出
  7. 出願公告 (2か月間の異議申立期間)
  8. 登録査定および登録料納付
  9. 商標登録証の受領

段階別の所要期間

段階 平均所要期間 備考
出願受付 即時 電子出願基準
方式審査 機関により異なる・個別確認 形式補正要求の可能性あり
実体審査 機関により異なる・個別確認 優先審査申請で短縮可能
出願公告 2か月 異議申立期間
登録査定~登録 1~2か月 登録料納付後

優先審査の申請資格には、使用実績、侵害の懸念、マドリッド基礎出願など一定の事由が必要です。

ご自身の案件が優先審査の対象となるかは、相談時にご確認ください。

必要書類

  • 出願人名義の証明書類 (外国法人登記簿または事業者登録証 — アポスティーユまたは領事認証が必要な場合あり)
  • 代理人委任状 (韓国語または英語、署名・捺印)
  • 商標見本 (画像ファイル、図形商標は解像度基準を満たすこと)
  • 指定商品・役務リスト
  • 優先権主張時の優先権証明書類 (条約加盟国基準で6か月以内)

注意: 外国法人の登記書類は発行日から一定期間内のものでなければならず、翻訳文の添付が求められます。書類の有効期間は変更される可能性があり、出願直前に再確認が必要です。

費用構造 — 何にコストがかかるのか

商標出願の費用は大きく3つに分かれます。

  • 政府官納料 (出願料、登録料)
  • 代理人手数料 (弁理士・行政書士との提携報酬)
  • 付帯費用 (翻訳、公証、アポスティーユ、見本制作)

費用は事案ごとに異なるため、無料相談で正確にご案内します。

特に、指定商品の類数、商品項目数、優先審査の有無、拒絶理由通知への対応回数によって総額の差が大きくなります。

実務のコツ: 費用を最も大きく左右するのは類数です。類を増やすたびに官納料・代理人費が共に増加するため、事業範囲を事前に整理してから出願設計を行う必要があります。

政府官納料は特許庁手数料告示に基づき変動する可能性があるため、出願時点の告示を確認する必要があります。


正確な類の設計と費用見積もりが必要ですか?

今すぐ無料相談を申し込む → 02-309-3107 / カカオトーク: alexkorea

商標の名義、類の設計、マドリッド活用の可否まで一括で点検いたします。


Colorful shipping containers stacked in a port for transport logistics.

マドリッド国際出願 — いつ活用すると有利か

マドリッド議定書の概要

マドリッド議定書とは、1件の国際出願で130か国以上の加盟国に同時に商標保護を申請できる制度です。

WIPOが運営しており、韓国の基礎出願・登録に基づいて進められます。

韓国出願 vs マドリッド — どのような違いがあるか

項目 韓国個別出願 マドリッド国際出願
出願単位 国別個別 1件で複数国を指定
費用構造 国別累積 基本手数料 + 指定国手数料
基礎出願への依存 無関係 5年間基礎出願に従属
更新管理 国別に分散 一括で統合更新
適合事例 1~2か国への進出 3か国以上への同時進出

外国本社が韓国へ参入する逆ケース

外国本社が自国ですでに登録している商標を韓国へ拡張する場合、マドリッド議定書を通じた韓国指定がよく活用されます。

この場合、韓国特許庁が指定国官庁として実体審査を行います。

指定商品が韓国の分類基準と食い違うと拒絶理由が通知され、対応期限内に意見書を提出する必要があります。

この部分で翻訳や解釈の違いによりつまずくことが多いです。

拒絶理由通知 — 実務で最も結果が分かれる段階

よく登場する拒絶理由

  • 先登録商標との類似 (商標法第34条第1項第7号)
  • 識別力の不足 (第33条)
  • 指定商品表示の不明確さ
  • 出願人名義の証明不備

対応戦略

長く書くより、核心となる論点を1~2点明確に示した意見書のほうが通常、受け入れられやすい傾向にあります。

見本の変更、指定商品の一部削除、使用実績の提出といった補正手段も併せて検討します。

この段階での対応が甘いと、出願料は事実上埋没コストとなってしまいます。

実務では、拒絶理由通知1回目への対応で90%以上が決着します。

ご自身の案件に合った対応戦略は、通知書の内容を一緒に確認しながら検討してこそ正確に判断できます。

登録後の管理 — 出願と同じくらい重要な段階

存続期間と更新

商標権の存続期間は登録日から10年であり、10年単位で更新が可能です。

更新期限を逃すと権利は消滅し、再出願する間に第三者が先に登録してしまうリスクが発生します。

不使用取消審判への備え

登録後3年以上、正当な理由なく商標を使用しなければ、第三者が特許審判院に不使用取消審判を請求できます。

この部分は外国法人が最も陥りやすい落とし穴です。

使用証拠(広告、取引明細書、包装の写真、ウェブサイトのスクリーンショットなど)は普段から集めておく必要があります。

権利移転・ライセンス

商標権の移転、専用使用権・通常使用権の設定は、登録してこそ第三者に対抗できます。

海外本社と韓国法人間のライセンス構造は、税務検討と併せて設計しておくことで、後々の紛争を避けることができます。

よくあるご質問 (FAQ)

Q1. 韓国に事務所のない海外法人でも、韓国での商標出願は可能ですか?

可能です。

ただし、韓国内に住所を置く代理人を選任する必要があり、委任状と外国法人の証明書類(翻訳文を含む)を準備する必要があります。

Q2. 韓国法人を設立する前に、あらかじめ商標を出願しておくことはできますか?

海外本社名義で先に出願し、韓国法人の設立後に移転する方法がよく用いられます。

ただし、移転時には名義変更申請と税務処理が別途発生します。

Q3. 商標登録までどれくらいかかりますか?

審査期間は特許庁の審査件数や個別の状況により異なります。個別にご確認ください。

優先審査を申請すれば短縮可能で、ご自身の案件が優先審査の対象となるかは別途検討が必要です。

Q4. 英文商標とハングル商標は一緒に出願すべきですか?

同じ商標であっても、英文・ハングル・ロゴはそれぞれ別個の標章として扱われます。

ブランドを韓国市場でハングル表記としても露出する計画があれば、ハングル表記も併せて出願するほうが保護範囲が広がります。

Q5. マドリッド国際出願と韓国個別出願では、どちらが有利ですか?

進出予定国が1~2か国であれば、個別出願のほうがシンプルです。

3か国以上であれば、マドリッドのほうが費用・管理面で有利なケースが多くあります。

ご自身の進出計画に合わせた比較は、相談時にご案内します。

Q6. 出願後に商標を修正することはできますか?

商標そのもの(標章)は、出願後の変更が原則として不可能です。

指定商品は範囲を狭める方向の補正のみ可能で、新たに追加するには別途出願が必要です。

専門家への相談をご希望ですか?

外国法人の韓国商標権出願は、出願資格そのものよりも 名義設計、類の構成、拒絶理由への対応 で結果が分かれます。

書類が揃っていても類の設計が弱ければ保護範囲は崩れ、通知対応が遅れれば出願自体が無駄になってしまいます。

A-One行政書士事務所は、外国人投資・法人設立・ビザ実務に加え、提携弁理士ネットワークを通じて商標出願の各段階を一括でサポートいたします。

A-One行政書士事務所のサービス案内

  • 出願名義の設計 (韓国法人 / 海外本社の選択についての助言)
  • 先行商標調査および類の設計
  • 外国法人書類のアポスティーユ・翻訳対応
  • 出願書類の作成および電子出願代行
  • 拒絶理由通知への対応 (意見書・補正書)
  • マドリッド国際出願・指定国参入に関する助言
  • 登録後の更新・ライセンス・移転管理

連絡先

  • 電話: 02-309-3107
  • カカオトーク: alexkorea
  • 住所: ソウル特別市広津区千戸大路101ギル43

法令および特許庁手数料告示は変更される可能性があるため、出願時点での正確な適用可否は所管機関にご確認ください。


専門家への相談が必要ですか?

複雑な手続き、一人で悩まないでください。専門行政士が丁寧にご案内いたします。

無料相談を申し込む

韓国ビジネスの旅を始める準備はできましたか?

法人設立、ビジネスビザの申請、長期滞在の計画など、私たちのチームがあらゆるステップでガイドします。

相談時間 平日 09:30 – 17:30 (韓国時間) · 電話 +82-2-309-3107

電話LINEWhatsApp相談申込