D-7ビザ書類、実際の審査で明暗を分ける核心要件と申請資格の総まとめ
D-7ビザ書類で最も重要なのは、本社での1年以上の在職証明、派遣命令書、そして韓国支社・連絡事務所の法的地位を裏付ける書類です。 申請対象は、海外本社で1年以上勤務した役員・社員が、韓国の支店、連絡事務所、子会社へ派遣されるケースです。 本記事では、D-7駐在ビザの資格要件、必須書類、本社・韓国法人別の準備物、そして実務でつまずきやすいポイントまでを網羅的に解説します。
D-7ビザとは何か、誰が申請するのか
D-7は一般的に「駐在(駐在)」ビザと呼ばれます。 海外に本社を構える企業が、韓国に設置した支店、事務所、子会社へ役員や社員を派遣する際に利用するビザです。 実務上、D-8(企業投資)と混同されるケースが少なくありません。 ポイントは次の一点に尽きます。 D-7は「派遣」の概念、D-8は「投資」の概念だということです。
D-7の適用対象機関
- 外国企業の韓国支店(支店)
- 外国企業の韓国連絡事務所(事務所)
- 上場法人が50%以上出資した子会社
- 公共機関、国際機関の韓国事務所
D-7とD-8の決定的な違い
| 区分 | D-7 駐在 | D-8 企業投資 |
|---|---|---|
| 身分 | 本社派遣の役員・社員 | 投資法人の役員・社員 |
| 韓国法人の形態 | 支店・連絡事務所・子会社 | 外国人投資企業(株式会社など) |
| 本社勤務要件 | 1年以上必須 | 別途要件なし |
| 投資金 | 無関係 | FDI申告が必要 |
| 韓国法人の設立手続き | 支店/事務所の設置申告 | 外資系企業の登録 |
実務上、最もつまずきやすいのは、自社がどちらに該当するのかを判定する段階です。 海外本社が100%出資した韓国子会社の場合、D-7で申請可能か、それともD-8で進むべきかが分かれます。 この判断は、韓国法人の設立形態と資本金の出所によって変わってきます。
D-7ビザの資格要件:本社1年勤務がなぜ核心なのか
資格要件は、出入国管理法施行令[別表1の2]に明記されています。 出入国・外国人政策本部の告示基準により、以下を満たす必要があります。
申請人(外国人)の資格
- 海外本社で1年以上の継続勤務
- 韓国支社・子会社へ派遣される役員または社員
- 派遣後の職責が本社での職責と相応していること
- 単純労務職ではなく、管理職・専門職であること
最初に確認すべきは1年勤務の証明です。 実際の審査では、この1年が「連続した正規雇用」であるかが見られます。 インターン、契約社員、派遣社員としての経歴は、認められないケースが多いのが実情です。 ここが弱いと、他の書類が完璧であっても補正要求が入ってきます。
韓国法人(派遣を受ける機関)の要件
- 海外本社が合法的に設置した支店または事務所
- もしくは海外本社が出資した子会社(上場法人は50%以上)
- 韓国内での営業・連絡活動の実体を保有
- 韓国法人の設立、または事務所設置の申告が完了していること
注意: 単に「韓国にオフィスを賃借しているだけ」の状態では、D-7の申請は不可能です。支店登記または連絡事務所の申告が先行している必要があります。
本社要件 — 見落としがちなポイント
本社の規模と事業の実体も審査対象になります。 設立直後で売上がほとんどない本社が、韓国へ人材を派遣するという内容であれば、審査官は疑問を持ちます。 通常は以下が確認されます。
- 本社設立後の一定期間の営業実績
- 本社の売上規模および従業員数
- 韓国へ派遣する事業上の必要性
- 本社と韓国支社の事業上の関連性
D-7ビザの必須書類 全リスト
書類は大きく申請人個人の書類、本社書類、韓国法人書類の3つに分かれます。
申請人個人の書類
| 書類名 | 発行元 | 備考 |
|---|---|---|
| 査証発給申請書 | ハイコリア書式 | 本人記入 |
| パスポートのコピー | 本国 | 有効期限6か月以上 |
| 規格写真 | - | 6か月以内に撮影 |
| 本社在職証明書 | 本社人事部 | 1年以上勤務を明記 |
| 本社経歴証明書 | 本社人事部 | 職責・業務内容を含む |
| 学歴証明書 | 本人の卒業校 | アポスティーユまたは領事確認 |
| 犯罪経歴証明書 | 本国警察 | アポスティーユが必要 |
本社(派遣元企業)の書類
- 本社の法人登記簿謄本または事業者登録証
- 本社の財務諸表(直近1〜2年分)
- 本社の会社案内
- 派遣命令書(Letter of Assignment) — 核心となる書類
- 派遣理由書
- 本社と韓国支社の関係性を示す書類
派遣命令書はD-7審査において、最も比重の大きい書類です。 単に「派遣します」とだけ書かれた一行の命令書では弱いと言わざるを得ません。 実務上、以下の項目が明確に盛り込まれている必要があります。
- 派遣対象者の人定事項
- 派遣先の職責と本社での職責
- 派遣期間
- 派遣理由と業務内容
- 給与の支給主体(本社/韓国支社)
- 本社代表者の署名・社印
韓国法人(受け入れ企業)の書類
| 書類名 | 発行元 | 備考 |
|---|---|---|
| 法人登記簿謄本 | インターネット登記所 | 3か月以内 |
| 事業者登録証 | 管轄税務署 | - |
| 支店設置申告書 | 企画財政部 外国為替申告 | 外国企業の支店の場合 |
| 連絡事務所設置申告必証 | 韓国銀行または外国為替銀行 | 事務所の場合 |
| 賃貸借契約書 | - | 事務所の実体証明 |
| 雇用契約書または派遣受諾書 | 韓国法人 | - |
実務ヒント: 韓国支店・事務所の設置申告が完了していない状態で、先にD-7を申請しようとする方が多くいらっしゃいます。順番が逆転すると、最初からやり直すことになります。
本社書類の準備で最もつまずきやすいポイント
本社書類は海外で発行されるため、時間がかかります。 特に、次の2点で頻繁につまずきます。
アポスティーユと領事確認の使い分け
本社所在国がアポスティーユ条約加盟国であれば、アポスティーユで進めます。 未加盟国であれば、在韓の該当国大使館で領事確認を受ける必要があります。 中国、ベトナムなど、一部の国では手続きがより複雑になります。 この違いを把握せずに進めると、書類一式をすべて取り直す事態になりかねません。
翻訳と公証
外国語の書類には、韓国語の翻訳本が必要です。 翻訳自体は誰が行っても構いませんが、一部の書類では翻訳公証が求められることがあります。 管轄の出入国事務所によって基準が多少異なります。 正確な翻訳・公証の範囲は、申請前に事前確認が必要です。
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自社の状況に合わせた書類リスト、本社で事前に準備すべき項目は、ケースによって変わってきます。 正確な書類範囲と想定処理期間は、専門家相談を通じてご確認ください。

D-7ビザの申請手続きと処理期間
申請ルートは2つに分かれます。
1. 査証発給認定書(CCVI)方式 — 最も利用される方式
韓国法人がまずハイコリアで査証発給認定書を申請します。 承認されると、申請人が本国の韓国大使館で査証の発給を受けます。
手続きの流れは以下の通りです。
- 韓国支店・事務所の設置申告を完了
- 韓国法人が査証発給認定書を申請(出入国事務所)
- 審査を経て認定書を発給
- 認定書を海外本社へ送付
- 申請人が本国の韓国大使館で査証を申請
- 査証の発給を経て韓国へ入国
- 入国後90日以内に外国人登録
2. 本国大使館での直接申請方式
本国でそのままD-7査証を申請する方式です。 大使館ごとに要求書類が異なり、認定書方式と比べて審査の厳しさが上がる傾向があります。
処理期間
| 段階 | 所要期間(営業日基準) |
|---|---|
| 査証発給認定書の審査 | 通常2〜4週間 |
| 大使館での査証発給 | 通常3〜7日 |
| 外国人登録 | 入国後90日以内に申請 |
| 外国人登録証の受領 | 申請後3〜4週間 |
処理期間は出入国事務所によって異なります。 ソウル本部と地方出張所の間でも差があります。 最も早く処理してくれる管轄を選んで進めることが、実務において効率を左右します。
実際の審査で結果を分けるディテール
書類が多くても、審査官が見るポイントは決まっています。
本社と韓国支社の実体的な関連性
書類上で本社・支社の関係が明確であっても、実際に本社業務を韓国で遂行しているのかが見られます。 連絡事務所の場合は営業活動が禁止されていますが、営業と見なされる活動を申請書に記載してしまうと、その場で引っかかります。
申請人の職位と業務の妥当性
本社で平社員だった人物が、韓国で突然役員として派遣されるケースは疑念を招きます。 職位の上昇は、自然な範囲内に収まっている必要があります。 業務内容も、本社で行っていた仕事と関連性がなければなりません。
給与の支給構造
D-7は通常、本社から給与が支給されます。 韓国支社から支給される構造であれば、追加の説明が必要です。 連絡事務所は営業ができないため、給与は本社からの送金が原則となります。
注意: 最近、連絡事務所名目でD-7を取得した後、実際には営業活動を行っていた事例に対する事後点検が強化される傾向にあります。実際の活動範囲が、申請内容と一致している必要があります。
家族同伴 — F-3同伴ビザ
D-7保有者の配偶者および未成年の子女は、F-3同伴ビザの取得が可能です。 F-3は原則として就業が制限されますが、別途の在留資格外活動許可を取得すれば、一定範囲内で可能です。 正確な範囲は家族構成によって変わるため、事前検討が必要です。
費用のご案内
D-7ビザの進行には、政府告示の手数料(査証発給認定書、査証発給、外国人登録)と行政処理費が発生します。 書類発給、アポスティーユ、翻訳、韓国法人の登記・申告費用は別途必要です。
費用はケースごとに異なるため、無料相談時に正確にご案内いたします。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 本社勤務が1年に満たないのですが、D-7の申請は可能ですか?
原則として1年未満では、D-7の資格要件を満たしません。 ただし、本社の親会社・子会社関係が明確で、本社グループ内の系列会社での勤務期間が合算される場合は、認められる余地があります。 本人の経歴構造によって可否が分かれるため、事前検討が必要です。
Q2. 韓国にまだ支店がないのですが、先にD-7から申請できますか?
不可能です。 韓国の支店登記または連絡事務所の設置申告が先行している必要があります。 支店・事務所の設置手続きとD-7申請は別々の進行となりますが、順序が決まっています。
Q3. D-7とD-8では、どちらが有利ですか?
ご本人の状況によって異なります。 本社で1年以上勤務した役員・社員の派遣であればD-7が自然な選択ですし、韓国で新規に投資法人を設立するケースであればD-8です。 在留の安定性、家族同伴、永住権(F-5)への切り替え経路など、2つのビザには多少の違いがあります。
Q4. D-7ビザで韓国の永住権を申請することは可能ですか?
可能です。 一定期間の在留後、要件を満たせば、F-2(居住)、F-5(永住)への切り替え経路があります。 ただし、D-7は本社派遣という身分であるため、本社復帰時には在留基盤が変わるので、長期的な計画が必要です。
Q5. 派遣期間が終了するとどうなりますか?
在留期間の延長、または本国への復帰を選択する必要があります。 延長時点で、本社の在職状況と韓国支社の運営状況の両方が維持されていることが条件となります。 韓国支社が閉鎖されると、在留基盤そのものが失われます。
Q6. 本社が小規模な会社なのですが、D-7の申請は可能ですか?
可否は会社規模だけで判断されるわけではありません。 本社の実体と事業の継続性、韓国派遣の事業的妥当性が併せて見られます。 小規模であっても、明確な事業実体と派遣の必要性を立証できれば、申請自体は可能です。
専門家相談をご希望ですか?
D-7ビザは、書類の数よりも、本社と韓国支社の関係性、そして派遣の名分の説得力で結果が分かれます。 本社書類の準備、韓国支店・連絡事務所の設置、査証発給認定書の申請までを一括で進めることで、時間を短縮できます。
ビジョン行政士事務所 (VISION Administrative Office)
D-7駐在ビザ、D-8企業投資ビザ、外国人法人設立、支店・連絡事務所設置の全工程を直接お手伝いいたします。
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